流派について

空手は全国に1,000を超える流派があると言われています。それぞれが特徴を持ったルールや型を継承したり、新しいルールを取り入れたりしています。
当クラブは「全日本礼和流空手道連盟 柳心舘」という流派になります。型試合では継承された型を行い、組手試合は防具を装備して行うものです。
◎型の体系について

空手は沖縄県で誕生した頃は唐手(トゥーディ)と呼ばれていました。本土に伝わって「空手」と改名されたものですが、当初の文献にはまだ唐手という文字がそのまま使用されたものが多かったそうです。当流派で教える型は次の9つがあります。
   ①柳拳(りゅうけん)
   ②天照拳(てんしょうけん)
   ③南光(アーナンクー)
   ④半月(セイサン)
   ⑤汪輯(ワンスウ)
   ⑥鎮闘(チントウ)
   ⑦五十四歩(ゴジュッシホ)
   ⑧抜塞(バッサイ)
   ⑨公相君(クーシャンクー)

この他宗家が考案した柳心舘初段、柳心舘弐段を級別に習得していきます。各級と段によって習う型の難しさがランクアップします。古くから公相君は大変難しい型とされ、5段以上の上級者にしか教えなかったそうです。この他有段者(黒帯)は武器方(棒術)を習得していきます。棒術は古武術の型です。やはり沖縄を発祥の地とするもので古参の上位段者や師範クラスではヌンチャクやサイを習得している方もいらっしゃいます。

◎防具組手について

組手は大きく分けて3通りがあります。
  ①寸止めによるもの。
  ②直接打撃によるもの。
  ③防具を着けて行うもの。
“①”については相手に打撃を当てないで当たる直前で止め、攻撃の優劣を競うもので、伝統空手の流派に多く採用されています。“②”は防具無しの素手で攻撃してノックアウトや攻撃の優劣で判定を決めます。当流派が採用している“③”の防具組手は面、グローブ、胴、すね当てを着用し、攻撃が当たった際の強さやインパクトがきちんと出来ているかなどで優劣を競うものです。

◎柳心訓

 流派の教えを7つの訓示にまとめたものです。

 1.黙想により反省を忘れず。
 2.礼儀により感謝を忘れず。
 3.姿勢や言葉は常に模範となるべし。
 4.初心を忘れず求道精神を高めるべし。
 5.心魂を注ぎ人格完成に努めるべし。
 6.練習により不屈な精神と強靭な身体を造るべし。
 7.言よりも体をもって真理を極めるべし。